9月10日。いよいよ石オケ4thシーズンの練習会が賑やかに始まりました。
チェロに3名、そして石オケ期待のコントラバスに1名の新入団員を迎え、何やら急に練習会場が狭くなったような気がします。年を重ねるごとに、団員数が右肩上がり、まさしく「上げ潮」の石オケです。練習会は、初日から盛り上がっています。
筆者も練習初日を迎えるにあたって、まずは楽譜の製本に気合を入れたところで、さて、初日の練習メニューは何だろう?とメールをチェックしてみると…
モーツァルト ディヴェルティメント 第1、3楽章
メンデルスゾーン オクテット 第1楽章
ドヴォルザーク 弦セレ 第1楽章
???!!
これ、つまり、全部ってことではないですか!!これは、初日からたいへんなことになりそうです。
まずはモーツァルト。最初から、マエストロの注文はなかなか細かい。フレーズの切り方、音の強弱、弓の使い方等々にひとつひとつ指示が飛びます。初回といえども、ただ楽譜を追うだけでは済まされない様子、石オケ4thシーズンは、なかなか手厳しそうです。しかも、2度目は
「本番のテンポで、ちょっとやってみましょうか!」
そんな殺生な、ムリムリ!!
初日を迎えてから、どろなわで個人練習を始めた筆者が、あたふたしているうちに、もうモーツァルトの時間は終了。
続いては、大幅な席替えをしてメンデルスゾーン「オクテット」の試し弾きです。本来は1パート一人ずつの8人で演奏するこの曲を、全員合奏でやろうという、またまた石オケならではの大胆な挑戦ですが、始めてみると、案外とサマになっています。
お、すごいぞ、石オケ!
いやいや、そんな感心している場合ではありません。似てるけどちょっとずつ違うパッセージの繰り返しについていけず、途中、何度も脱落した筆者でありました。これまた、あたふたしているうちにメンデルスゾーンの時間も終了。
休憩をはさんで、次はドヴォルザークの弦セレ。来年の定期演奏会では全楽章を演奏予定ですが、今日は、来月の「みどりの風区民コンサート」に向けて、前回の定期演奏会でも演奏したばかりの第1楽章のみの練習、ということで、
ああ、ヨカッタ。やっと心穏やかに弾けそう…
と安心したのもつかの間、第1小節目から、マエストロのダメ出しを食らった2ndヴァイオリンでした。そう、第1音「ソ♯」から3つめまでの音程、呼吸、ヴィヴラート…この小節がこの曲の命なのでした。
「ソの♯」
6月の定期演奏会の楽屋で、舞台に上がる直前につぶやいたマエストロの「悪魔のささやき」…じゃなかった…「天の声」をあざやかに思い出した瞬間でした。
さて、このドヴォルザークについて、マエストロから大事な指摘が2点ありましたので書き留めておきます。第1点め。10/10のコンサートは屋外演奏ということで、通常のコンサートよりやや強めの音を出すように、とのことです。第2点め。弦楽器の演奏では、全音階の第7音(『導音』ハ長調のシにあたる音)は高めに取る、という鉄則があり、ホ長調である弦セレにおいては、第7音「レ♯」を常に高めにとることを特に意識してほしい、ということです。
…ということで、初日の練習は、終日あたふたしたまま、あっという間に終了となりましたが、
「みなさん、本番まであとひと月を切りました」
え~~っ!今日始まったばかりなのに!
新入団員のみなさんの悲鳴が聞こえそうですが、そうなんです。第一の本番まであとひと月ないのです。夏休みでゆったり構えていた元からの団員とて、焦る気持ちは一緒です。あと2回ほどしか練習会の機会はありませんが、10/10、石神井松の風文化公園『みどりの風区民コンサート』に向けて、6月の定期演奏会の時に負けないくらいにテンションを上げてがんばっていきましょう。
次回はチャイコフスキーの弦セレ第1楽章です。しっかりと復習して練習会に臨みましょう。
by A.E.<Vn>