3月17日。冬枯れの石神井の森も少しずつ木々が芽吹き始め、春は、もうそこまで来ています。5thシーズンの練習もいよいよ佳境に入ってきました。
さて、みなさま。もうご覧いただけましたか?
何を?って、もちろん石オケが登場したTV番組ですよ。
3月15日(木)と17日(土)に放映されたNHK-BSプレミアムの旅番組『ニッポンぶらり鉄道旅』の西武池袋線編で、石オケの練習風景を取り上げていただきました。「そこまでやるの?」のサブタイトルにふさわしいエピソードを石オケ団員が語り、石オケの遠大な目標をマエストロが語り、短い時間ながら石オケの魅力がたっぷり伝わる編集になっていました。
練習の冒頭、マエストロからうれしい報告がありました。石オケHPへのアクセス数が、15日の放送後には普段の20倍に、17日の再放送後には40倍近くに達したそうです!さらに、早くも複数の入団問い合わせがあったとのこと。さすが、NHKの威力、恐るべしです!!29日(木)にも再々放送が予定されています。ますます反響がありそうで、楽しみです。
ところが、マエストロには、放送の中に一点だけ気になる部分があった様子。
「このシーンに聞き捨てならない部分があります。」と言ってスマホに録画した動画を流します。
西谷国登さんはプロのヴァイオリニスト。若い頃、アメリカで出会った地域に根差したオーケストラに感動し…
ふむふむ、それで石オケを立ち上げたという訳ですね。いい話ではないですか?で、どこに問題が?
「わかりませんか?大問題ですよ。もう一度流しますよ。」
やっぱりわかりませんが…
「『若い頃』とは何事ですか!私はまだ若いんですよ!」
と、ひとりヴォルテージを上げるマエストロを見上げて「はあ~っ?そこかい?」とすっかり狐につままれたような顔で言葉を失う団員一同でありました。
ところで、もう一つ朗報があります。事務局団員の尽力のおかげで、定期演奏会直前の一定期間、石神井公園駅と清瀬駅の構内にポスターを掲示していただけることになりました。石オケを知らない市民の皆様へのアピールの機会として大いに期待されます。
駅貼りポスターはこんな感じです。
プロ仕様で、とてもカッコいいですね。おや?「石神井Int”lオーケストラ」の左上のところをよく見てみると、
ちゃかりと(?)『NHK-BSにて紹介!』の文字が入っていました。やることが早いですね…
さて、前置きが長くなりましたが、今日の練習です。前回、お約束したとおり3月は「ゆっくり月間」。まずは、各自、弾けていない部分をしっかりマスターしましょう。前半は、モーツァルトのゆっくりレッスンから。
「ゆっくりなんですから、音程を正確に弾いてくださいね。」
マエストロは最初から釘を刺します。そのためのゆっくりレッスンですので、おっしゃるとおりです。モーツァルトは、軽やかで、あまりエネルギーを使っていないように聴こえますが、実は演奏者の方は、常に緩急や強弱に頭を使い、気を遣いしていて、発散するエネルギーとは異なる「溜めのエネルギー」とも言うべきものをかなり使っています。今回演奏する『クラリネット協奏曲』の最大の課題は、曲が長いこと。第一楽章が5ページ、緩慢な第二楽章を挟んで、第三楽章が4ページあり、通しで演奏するとかなりの疲労感を覚えます。最後まで緊張感を保ってモーツァルトらしい演奏を持続することが目標です。幸いにして、この曲にはハケン先生という心強い共演者がいますので、豪華な共演を楽しむ気持ちが、きっと疲労感を吹き飛ばしてくれると思います。
マエストロは、モーツァルトの指導になると、つい熱が入ってしまう傾向があるようで、この日もやや時間が押し気味。後半のバルトークは第三楽章だけのゆっくりレッスンとなりました。難解な半音階を一つずつ確認しながらの演奏で、バルトーク本来の民俗音楽的なリズム感とは程遠い今日の第三楽章でしたが、この地道が練習の成果がきっと本番につながると信じましょう。
『NHK-BSにて紹介』
と「そこまで」書いてしまった以上、やるっきゃない!!!
by A.E.<Vn>