2021年8月21日、石オケにとって1年半ぶりとなる公式の活動が戻ってきました。コロナ禍の終息が見込めない中ではありますが、来年5月の定期演奏会を目指して、仕切り直しの第8シーズンとして、活動を再開することとなり、今日から練習開始です。
1年半のブランクを置いていること、またコロナ禍真っ只中での活動再開ということもあり、再参集した団員は、前のシーズンに比べると、だいぶ少なくなりました。それでも、団員どうし、久しぶりの再会に「元気だった?」と喜び合うシーンがあちこちで見られました。また、こんな時期にもかかわらず、新たに仲間に加わってくださった新入団員の方もあり、嬉しい限りです。
練習会場の入り口には“関所”があり、会計担当が参加費を集めています。状況の悪化による練習会の中断や演奏会の中止も見据えて、今シーズンの団費は1回ごとに徴収することになりました。集金・集計の手間がたいへんですが、シーズン途中での団員の異動を考えての配慮でもあります。会計担当さんのお骨折りに感謝です。
さて、練習開始!
今シーズンのテーマは『ヒストリカル・シリーズ』
マエストロは、音楽の歴史に沿って、バロック、古典派、ロマン派、印象派、そして現代と順番に紹介していくプログラムを考えているようなのですが、先行き不透明な今シーズン、今後の状況を見ながら、最終決定していくことになりそうです。
そんな訳で今日の練習メニューは、基本に戻ってまずはモーツァルトの『ディベロップメント』(K136)から。最初こそ、ゆっくりのテンポで始めたものの、気付いてみたら、いつしか本番モードに突入しているいつもどおりのマエストロです。
早くも自分の色を求めて、厳しい注文が飛びます。そのマエストロの攻撃を一番に受けているのが講師の先生方でした。
「〇〇先生、ここの弾き方のポイントは何ですか?」
「△△先生、このフレーズを迎える時の“気構え”は?」
先生方は、矢継ぎ早な質問にタジタジとなりながらも、そこはさすがにプロの演奏家らしい言葉で、適切なアドバイスをくださいました。
そして、マエストロの演出するダイナミクスや、先生方から教授された技術と“気構え”を意識して演奏しているうちに、音楽が最初よりグンと生き生きとしたものに変わってくるのが肌で感じられて、ぞくぞくしました。
「やっぱり、オケは楽しい!!」
みんな、そう思ったはずです。
しかし、しかし、1年半のブランクはやっぱり大きいようです。後半の『トリプティーク』(芥川也寸志作曲)の練習が始まると、全然ついていけないことに愕然とする筆者がおりました。前回の1日弦楽セミナーで第一楽章をかなりごまかしながら弾いていた筆者でしたが、今日の第三楽章に至っては、ほとんど弾き方を忘れているようで、変拍子におたおたしながら、col legno(弓をひっくり返して棹で弾く技法)の指示などまるで無視して突っ走っているうちに、練習は終わってしまいました。これは、まずい。一から復習のし直しです。しかも次回は新曲『死と乙女』の譜読みに入るとのことで、また忙しい日々が戻ってきそうですね。
コロナの終息が見通せないどころか、さらなる蔓延も懸念される中ですが、こうして仲間で集まって演奏している時間は、やはり楽しく至福の時間だと再確認した今日でした。定期演奏会までには、まだ山あり谷ありの日々が続きそうではありますが、とにかくできる範囲で継続していくということが何より大切なのではないかと思います。団員のみなさま、講師の先生方、第8シーズンもどうぞよろしくお願いいたします。
by A.E.<Vn>