気付いてみたら、今日は4月30日。このひと月は羽が生えたように過ぎてゆき、本番まであと一週間と迫りました。練習会も今日を含めてあと2回のみ、石オケ第8シーズンはいよいよ集大成の時期を迎えました。
今日も、もちろん通し練習が続きます。
次回の前日練習はソロの伊東先生が不在の可能性があるということで、バッハのドッペルコンチェルトは、今日が本番前の最後の練習となります。各楽章のテンポ感もつかめてきて、仕上がってきました。あとは、休符の数え間違いさえしなければ大丈夫ですね。
今日、意外と苦戦したのがモーツァルトのディベルティメントの第一楽章でした。
「軽快に行きたいんですよね。」
とマエストロはおっしゃいますが、どうもマエストロの考える「軽快」は、団員たちの思っているそれとはかなり違っているようなのです。はい、つまり団員たちにとっては「軽快過ぎる」のです。第一楽章は、全音符~二分音符~二分音符♪とロングトーンのメロディーと同じ音を連打する伴奏で始まるので、最初はマエストロ流の「軽快」についていけるのですが、メロディーパートが速いパッセージに入ると、自然に遅くなっていってしまいます。後半の方の速さでも、団員たちにとっては十分「軽快」なのですが、マエストロは満足できない様子。第一楽章だけ何度かやり直しとなりましたが、いやあ、もう必死でした。第三楽章まで通したところで、全曲通しを終えたくらい消耗してしまいました。もうちょっとだけ「軽快」の水準を下げていただいた方が余裕をもって「軽快」に演奏できるんだけどなぁ…と思ったのは筆者だけでしょうか?
休憩をはさんで『死と乙女』、『ドビュッシー』『トリプティーク』と大曲3曲が続きます。
『死と乙女』は、なかなかいい感じでまとまってきました。一人ひとりの目指す音楽がひとつのものに溶け合ってきたように感じます。マエストロも満足気な様子です。
ドビュッシーの弦楽四重奏も、先日の先生方の模範演奏の効果か、だいぶ「らしく」なってきました。伴奏担当のセカンドヴァイオリンの筆者は、メロディーとメロディーの繋ぎ目のところで時々出どころを見失いかけますが、何とか短時間で立て直すことができるようになりました。不得意なところのごまかし方もだいぶ上手になりました(笑)
『トリプティーク』は「和」の雰囲気が満ち溢れてきました。第二、第三楽章の冒頭にやや迷いがあるのが課題かな、と感じました。最初から自信をもって曲の世界に入っていきたいものです。
アンコール曲の『過ぎにし春』。練習を始めたのは前回ですが、団員たちは、マエストロの作りたい音楽をすっかり理解しているようです。今回が初めての団員も多いはずですが、この半年で、もう以心伝心の域に達しましたね。
さあ、泣いても笑っても、あと一週間。もうやれることはやってきたと信じて、今週は体調管理を第一に心穏やかに過ごしましょう。
by A.E.<Vn>