10月10日、体育の日。4thシーズン最初の本番の日がやってまいりました。
石オケは、都立石神井公園に隣接する練馬区立石神井松の風文化公園 松林のひろばにて行われた『みどりの風 区民コンサート』に参加し、地元の方々はじめ大勢のみなさまに、演奏を聴いていただく機会を得ました。
さわやかな秋晴れ!とはいきませんでしたが、心配された雨もこの日ばかりはあがり、コンサートも無事に開催の運びとなりました。
区民いこいの場である野外で行われるコンサート。普段、ホールに足を運ぶ機会のないみなさんにも気軽にクラシック音楽を聴いていただきながら、地元で活動する私たちの存在をアピールできる絶好のチャンスです!
今回の舞台は、こちら。
お弁当を食べながらねころびたくなるような芝生広場に設えられた即席舞台が、今日の演奏会場です。
中央の大型ビジョンに、舞台上の演者が大写しされる趣向になっています。
ズームアウトしてくると、会場全体はこんな感じ…
文字どおり松林に囲まれ、みどりの風が頬をなでていく気持ちのよい空間の中で、演奏します。
舞台前の芝生広場の空には、たくさんの赤とんぼが舞い、ほら、こんなところにも止まっていますよ…
どうやら、とんぼは松脂のにおいがお気に入りのようです。
左は、木立ちの中でウォーミングアップを行う団員の図。ふだんのコンサートでは、まず見ることのない光景です。
ところが、慣れない野外コンサートということで、午前11時過ぎから行われたステージリハーサルは大騒ぎ。
まず、音が響かない。空に向かって音が拡散してしまうのでしょうか?それとも木々が音を吸収してしまうのでしょうか?どうしてかわかりませんが、とにかく音がまったく響きません。つい先日の石神井中学校との練習で『練馬区の歌』について「歌声が聞こえるようにできるだけ小さい音で」と指示したマエストロでしたが、前言撤回。
「この前の話は忘れてください。弦も管も、全部フォルテッシモでお願いします!」
さらに、舞台が狭い!!石神井中学校の吹奏楽部とともに演奏するフィナーレは、とても全員が乗りきれません。急遽、両翼のチェロと1stヴァイオリンを舞台下に下ろすこととなり、団員総出で、楽器を置いて、椅子と譜面台の移動大作戦となりました。
区民コンサートの開演とともに、徐々に観客も増えてきて、薪能の中継目当ての観客も加わり、石オケの演奏を迎える頃には、会場は、ほらこんなに、立ち見客が何重にも重なるほどの満員状態となりました。
さて、肝心の本番の演奏です。
チャイコフスキー弦セレ、第一楽章。昨年から一年間かけて練習してきたこの曲の最後の演奏でしたが、
ギャー~~、速い、速い!!
どんどん加速がついていって「最後の演奏」の感慨に浸る間もなく終了。音が響かないということで演奏開始直前に、マエストロが「とにかく全力で弾いてください」とつぶやいたからでしょうか。最後の弦セレは、これまでで一番の弾丸演奏でした。ちまたのウワサでは、弾丸演奏の原因は、コンマスの伊東先生が開演前からトイレを我慢していたことにあるらしい、というのですが、真偽のほどはわかりません。
ドヴォルザークの弦セレ、第一楽章。マエストロが「来年の定期演奏会でこの曲を全楽章演奏する予定です。今日の演奏で気に入られましたら、ぜひ聴きにおいでください」と曲紹介して団員にプレッシャーをかけたおかげで、なかなか心のこもった演奏となったように思います。
そしてフィナーレの『練馬区の歌』と『ラデッキーマーチ』。こちらは、ひたすら楽しかったです。クニトオケ・石神井中吹奏楽部のパワーに、さらに練馬区新体操連盟の子どもたちののびやかなダンスの応援を得て、石オケのおじさん、おばさんたちも○十年くらい若返ったような気がします。
心配されたお天気も最後まで崩れることなく、また大きな事故もなく、大盛況のうちに区民コンサートはお開きとなりました。区民コンサートの総合プロデューサーを務めたマエストロも、ほら、こんな会心の笑顔です。
(写真は筆者の友人H氏よりご提供いただきました)
区民コンサート開催にあたり、お世話になりました関係者の皆様に、厚く御礼申し上げます。また、楽しい共演の機会をいただき、練習会場のご提供もいただきました石神井中学校吹奏楽部の部員のみなさんとご指導の先生に感謝申し上げます。最後に、石オケに新たな飛躍の機会を与えてくださった西谷音楽監督に感謝申し上げるとともに、雨続きの日々に翻弄されながら、関係者との折衝を重ね、団員あての丁寧な事前案内を何度も流してくださった事務局長はじめ運営委員会の諸氏と、当日の舞台構成に奔走されたステージマネージャーに敬意を表します。
さあ、区民コンサートも無事に終了し、次回の練習会から石オケの4thシーズンが、本格的に始動します。心を新たに、来年の定期演奏会を目標に、練習を重ねていきましょう!!
by A.E.<Vn>