Merry Christmas!
12月23日、クリスマスイブイブです。石オケは今年最後の練習です。
練習会場に入っていくと、トナカイが長い脚をもてあまし気味に、ヴァイオリンを弾いています。ユースオケ(クニトオケ)は、団員も先生方も、小物でクリスマス気分を盛り上げながら、楽しく今年の練習を終えたようです。
大人は、先週、ひと足先にクリスマスパーティ(アンサンブルの会)を終えましたので、今日は、小物抜きで、真剣に練習に臨みます。
今年最後の練習会、ということで、今日はこれまでの成果を確認するための全曲通し演奏です。
そんな、ムチャな…
バルトークで苦戦中のほとんどの団員から、そんな言葉が漏れてきそうですが、今日は、今シーズン初めて講師の先生方5名が全員揃うという豪華ラインアップに恵まれた絶好の「バルトーク日和」ですので、さあ、がんばってやっていきましょう。
第一楽章。いきなり出だしから、マエストロの注文が入ります。音程が、若干高い。マエストロの求める音程に揃ってくるまで、何度もやり直しが続きます。調号があってないようなバルトークの音楽ですが、この出だし部分は♭(フラット)系。弦楽器弾きは、概して♭(フラット)系が♯(シャープ)系より苦手です。かく言う筆者も、冒頭部分を演奏しながら、お隣で弾いていただいた伊東先生に比べて自分の弾いている音程が明らかに高いことに愕然としながら、それでも曲はどんどん進んでしまい、反省材料だらけの第一楽章となりました。
第二楽章。マエストロの「ピラミッド」発言によって、少しだけ掴みどころがわかってきたような気はするものの、不慣れな音階は、常に手探り状態。誰かが音を出してくれるのを待ってから恐る恐る弾いてみる、という腹の探り合いの空気に満ちています。ピラミッドの入口で「お前が先に行け」「いやいや、あなたが先に行ってよ」と、探検隊の先頭をめぐってもめている図が浮かんだのは筆者だけでしょうか。
第三楽章。マエストロランドのジェットコースターが超高速であることは十分理解したうえで、音源で勉強もしたし、前回ごまかした半音階の部分(団員は「ハチの来襲」と呼んでいます)の指使いも研究してきたはずでしたが、いざ演奏に乗っかってしまうと全然できず、前回から何も成長していないことがわかった筆者です。この楽章全体に天衣無縫に散りばめられた緩急を心から楽しんで演奏できる日はいつのことでしょうか…
「バルトークも、調子のよい日とよくない日が出てきました。これは一歩前進した証拠です!」
マエストロは苦しまぎれの褒め言葉を紡ぎ出したかに見えましたが
「でも、今日は調子のあまりよくない日の方のようですね。」
調子のよかった日がいつあったのか、筆者は知りません。2017年中には、結局、このブログの中で、バルトークに関してポジティブな発信をすることができませんでした。しかし、筆者は信じます。2018年とともに、団員たちが、探検隊の先頭に立って道を切り開く勇者に、高速ジェットコースターやハチの来襲を受けて立つ強者に変身することを。
バルトークの後は、『過ぎにし春』で、上がった心拍数を下げ、今年の締めに『ブランデンブルク』を演奏して、今年の練習会は終了となりました。
最後に、全員で集合写真を撮影しました。石オケ第5シーズン、まだまだこの先も、険しい山道は続きますが、団員たちの、この明るい笑顔を見ていたら
「大丈夫、すべてはうまくいく!!」
と確信できました。
みなさま、今年一年、お疲れ様でした。来年もますます、ギアを入れてがんばっていきましょう。
よいお年を!!!
by A.E.<Vn>