3月9日の練習会〜辣腕経営者〜

「早く、早く、始めますよ!」

3月9日。練習開始時間が5分前倒しになって今日が2回目ですが…

「早く、早く、あと1分で始めますよ!」

と、今日もマエストロが大声を張り上げています。低弦組は、いつものように全員席について、熱心にウォーミングアップしていますが、ヴァイオリンの席はご覧の有様。まだ誰も席に着いていません。相変わらず、のんびり屋さん揃いのヴァイオリン組です。

この日は、チャイコフスキーの弦楽セレナーデの第二、第三、第四楽章を、休憩時間も惜しんで集中的に練習しました。

今日も、講師の先生方は後方にスタンバイ。演奏しながら、それぞれの担当パートの間を巡回指導したり、全体の動きを確認したりと忙しく立ち働いています。前回に引き続いてマエストロから矢継ぎ早に繰り出されるアドバイス要求攻撃にも、間髪を入れずに答える術を、各先生とも早くもマスターされたようで、レッスンは小気味よく進んでいきます。

遊んでるわけではありません

また、フットワークも軽くなってきたようで、おや、ヴァイオリンの伊東先生が、いつの間にか守備範囲を逸脱してコントラバスのところまで出張指導しています。ボウイングのことで気になることがあったようで、団員に左手を弾かせて、慣れない手つきでバスの弓を操っています。真面目なことをやろうとしていても、なぜか遊んでるように見えてしまう伊東先生です。

伊東先生、バスチームに出張指導中

第三楽章・エレジーの練習が始まりましたが、冒頭の音がマエストロにはしっくりこない様子です。

「もっと、音に深みが欲しい。どうしたらいいでしょうね?」と、先生方にアドバイスを求めます。

伊東先生が手を上げます。

「スーとすぐ音を出すのではなくて、出したいのに出せないっていう感覚が欲しいんだよね。こう、心を込めて弾く感じかな。」と「心を込める感じ」を何度も実演しながら説明します。

溢れすぎた感情を扱いかねてなかなか音にできない…

そんな感じでしょうか。何となくわかった気がしましたが、感覚は一人ひとり異なるので、オーケストラとしての同調をどう取るのか課題が残ります。その時、冷静沈着なコンサートマスターから素晴らしい発言がありました。

「ヴァイオリンが先に出てしまうと音が軽くなるので、低弦が出てから音を出すような気持ちを持つといいと思います。」

大学オケ出身で経験豊富なコンマスらしい的確な意見でした。伊東先生の感覚論とコンマスの技術論の合わせ技で、マエストロも納得のエレジー冒頭が完成しました!

そして最後は第四楽章・フィナーレ。例によって本番ペース+α?で振りたがるマエストロにあおられて「こんなテンポ無理っ!」という団員たちの悲鳴の中で、今日の練習はお開きになりました。

練習を終えてマエストロ。

「今日は、いろいろ課題が見つかったと思います。良い先生は宿題を出さない。生徒に課題を考えさせるのが本当に良い先生だと言います。なので、宿題は自分で考えるというのを今日の宿題にしたいと思います。」

自分で考える宿題…これはたいへん。自分の課題を誰よりもよく知っているのは自分自身ですので、これほど厳しい宿題はありません。また、マエストロのアメリカ式指導方にやられました。

が、でもね、ちょっと待ってくださいよ。

宿題は、団員に自ら考えさせる。

アドバイスは講師の先生に答えさせる。

何だか、マエストロだけ楽してません??

マエストロは、いつの間にか「人を動かす」術をマスターしたようです。自分はドンと構えて、適材適所に人を使って結果を出す。マエストロは、辣腕経営者に近づきつつあるようです。

by A.E.<Vn>

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