4月6日/4月13日の練習会〜第6シーズンいよいよ佳境〜

  • 2019年4月16日
  • 2019年4月16日
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石神井公園の桜

4月13日。4月も中旬となりましたが、今年のさくらは息が長いようで、石神井池の畔では、まだ夜桜を楽しむことができます。

雪模様で中止となった練習会の振替で、先週4月6日にも練習日が設定されたため、三週連続の顔合わせとなりました。第6シーズンの時間も情け容赦なく過ぎてゆき、練習会も余すところ今日を含めてあと5回。総仕上げの時期を迎えました。

4月6日は、アンコール曲のバーバー『アダージオ』と、ハケンの『5弦ヴィオラのための協奏曲』を集中的にさらいました。『アダージオ』は、アンコール曲とは思えないくらいの難曲です。何度練習しても拍子が数えられない、長い長いスラーやタイのためにいつも弓が足りなくなってしまう、等々、団員たちの悩みは尽きません。昨シーズンのアンコール曲、グリーグの『過ぎにし春』も演奏者にとっては、かなりストレスフルな曲でしたが、今回のはそれ以上。「アンコールなんだからもっと気楽に弾ける曲にしましょうよ。」と思わずつぶやきたくなる筆者であります。

しかし、ほかならぬ来場者アンケートのリクエスト曲ですので、しっかり弾かねばなりません。拍子感を覚え、弓の使い加減をマスターするまで何度も合わせ、毛利先生の言われる「シームレス」な音楽を目指しましょう。

ハケンの協奏曲もまた、バーバーとは別の意味で団員たちにとっては不安のタネになっているようです。アメリカ音楽特有のリズム感・遊び感、猫の目のように変わる曲調に「自信が持てない」ということなのですが、マエストロは

「大丈夫、みなさん、よく弾けてますよ。」

と楽観的なコメント。あえて、細かいことには触れないスタンスのようです。確かに、この曲は、完璧に弾くことより、ハケン先生のソロと同じテンションで楽しさを「演じる」ことの方が大事なように思います。もちろんオーケストラとしての同調は必要ですが、堅苦しく考えずに楽しく弾きましょう。

4月13日の練習のメインは、チャイコフスキーの『弦楽セレナーデ』です。こちらも、先々週の分奏練習の頃までは、自信が持てない箇所がいくつもあったりしたのですが、いざ、始めてみると、どのパートも見違えるほど魂のこもった演奏をしています。毎度のことながら、スロースターター気味の石オケですが、今シーズンも、ようやくエンジンがかかってきたようです。第一楽章から第四楽章まで、一度もマエストロのストップがかかることなく通すことができました。筆者自身も、ポジションチェンジの時にキーになる音を意識すること、第二楽章の三拍子では音楽の流れに従って弓幅を変えること、など分奏練習の時に教えていただいたことが、自然に身についてきていることを実感し、完璧ではないけれど手応えを感じる演奏ができました。完成までもう一息。今日の集中力を忘れずに本番を迎えましょう。

練習の後半は、先週に引き続いて今週もハケンの協奏曲をさらいました。今回は、ところどころでパート毎に音程やリズムを確認しながら進めたので、他のパートとの絡み合いなどもよくわかるようになりました。

今日のマエストロ。のどの調子が悪くて口はあまり回っていませんでしたが、頭の回転の方は冴えわたっていました。ヴァイオリンが「ヒュルーン、ヒュルーン」と音をスライドさせる小節にさしかかったところで、急に何かひらめいたマエストロ。ヴァイオリン組に向かって

「ここの部分、楽器を45度上に上げられませんか!」

と、実演を始めます。石オケとして再演になるハケンの協奏曲を、前回とは違った形で楽しく演出したい意向のようです。

『のだめカンタービレ』のSオケみたいで、何だか楽しそう!

コントラバスも、くるっと一回転させようか、なんていうムチャな冗談も飛び出しましたが、前回の演奏時のアンケートでも「ソロに比べてオーケストラが真面目すぎてつまらない」と書かれていたことですので、今回は、何とか殻を破りたいですね。

ちょっと触ってみたくなるコントラバス

春の声が聞こえてきたところで、ようやく石オケ第6シーズン、佳境に入ってまいりました。毎回、同じことを言っていますが、ここからの追い込みが石オケの真骨頂です。残り1か月半、フル回転でやっていきましょう。