5月19日。ついにあの方との再会の日が来ました。
Prof. Haken! Welcome back to Japan, to Shakujii Int’l Orchestra !!
来週に迫った今年の定期演奏会で、再度、共演がかなうこととなったルドルフ・ハケン先生が来日され、この日、初めて共演曲の練習が行われました。団員にとっては2年振りの再会となるハケン先生。お馴染みのオシャレな装飾が施された5弦ヴィオラを片手に、以前と変わらない気さくな笑顔を見せてくださいました。
今日の練習は、定期演奏会の本番の会場で行われるというので、一足早く本番の気分が味わえるかと思いきや、もちろん、ただの練習のために大ホールが借りられる訳もなく、別の階にある「小ホール」とは名ばかりの(?)狭い会場で行われました。右の写真のとおり隣の団員を弓で突いてしまいそうな芋洗い状態の練習でしたが、その分、ハケン先生との距離が近く、フレンドリーな雰囲気の中で練習することができました。特に第一列にズラッと並んだ講師の先生たち、とても楽しそうでした。言葉が通じなくても、プロの音楽家同士の間には、相通じる何かがあるのかもしれません。
さて、今回のハケン先生と石オケの共演曲は、意外とオーソドックスにモーツァルト。が、クラリネット協奏曲を先生ご自身で5弦ヴィオラ版に編曲されたものとのことで、クラリネット版にはないオリジナルなテクニックが散りばめられている、という話なのですが、何せソロと合わせるのは今日が初めてである団員たちには、先生のテクニックをじっくり鑑賞している余裕があるはずもなく、楽譜を追うのに必死でした。
それでも
「やっぱり、モーツァルトは楽しい!」
団員の多くは、そう言って今日の練習を楽しみました。
あっ、いやっ、けっしてバルトークが楽しくないと言ってるのではありませんので、誤解のないように…
伴奏担当としてのオーケストラの心得で、大切なことは2点。1点目は、tuttiはモーツァルトらしく明るく元気に、でもソロの部分では、思い切ってボリュームを抑えること。2点目は、ハケン先生のソロをきちんと聴くこと。オケが悪目立ちしてしまったり、テンポがずれてしまっては、せっかくのハケン先生の演奏を台無しにしてしまいます。ハケン先生の演奏を肌で感じて、先生の作る世界と一体となることができれば大成功です!
とはいえ、練習の機会はあと一度限り。しかも他の曲目も含めた全曲通し練習しかありませんので、ほとんどぶっつけ本番に近いモーツァルトです。何が起きるかはわかりませんが、海外のアーティストと共演できる貴重な機会。うんと、楽しみましょう!!
練習を終えて外に出てみると、真夏のような前日の暑さがうそのように、寒い北風が吹きすさんでいます。一日で季節が3か月くらい逆戻りしてしまう不順な気候が続いています。団員の皆様、万全の体調で演奏会当日を迎えられるように、十分、健康に留意してお過ごしください。
by A.E.<Vn>