12月7日の練習会〜とりあえず弾いてみました③〜

  • 2019年12月8日
  • 2019年12月8日
  • 練習
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石神井池を渡る風が急に冷たくなってきました。12月7日の練習会です。

やや久しぶりの更新となりましたが、この間も石オケの練習は着々と進んでいます。今シーズン2回目の分奏練習では、それぞれのパート講師の先生方から、技術的・音楽的な向上へのヒントをたくさん分けていただきました。光が丘区民センターでの練習日は、パートトップや講師陣の不在が重なったこともあって、後列中心にマエストロからたっぷりと鍛えていただきました。

そして今日は・・

実はまだ最初の譜読みを終えていない曲がひとつだけありました。誰もが知っているメンデルスゾーンの『ヴァイオリン協奏曲 ホ短調』、通称<メンコン>です。マエストロが石オケのために、フルオーケストラ用として書かれた原曲を弦楽オーケストラ用に編曲したオリジナル版です。よく考えてみたら、これまた石オケ得意の“世界初演”ですね。

この日は譜読みなので、ソロ抜きと予告されていましたが、

「今日はみなさん、寒い中がんばって来てくれたので、特別に、私、ソロを弾きます!」

マエストロから力強い宣言がありました。

おお、これはすごいことです!何を隠そう、石オケと共演するソリストとは、我らがマエストロ、西谷国登先生なのです。初回練習から本番のソリストにソロを弾いてもらえるオーケストラなんて、聞いたことがありません。オーケストラとして、これ以上の贅沢はありませんね。

えっ、そうなると指揮者は?

ご安心ください。これまた強力な指揮者をお迎えしました。ヴィオラの手塚先生が、ゲストコンダクターとして、舞台デビューします!!

初回練習の記念に、ソリストと指揮者のツーショットを撮りました。

さて、練習開始です。石オケの「譜読み」とは、とりあえず本番のテンポで弾いてみることであります。ソロのメロディーはよく知っていますが、オーケストラの演奏部分にはあまり注目したことがありません。一度落ちてしまうと、自分がどこを弾いているのかわからず、完全に迷子になり、以降はエアー状態に。そして、適当なところで復活しては、またエアー…と繰り返しているうちに第一楽章が終わりました。と思ったら、第ニ楽章、第三楽章…と曲はどんどん進んでゆき…さすがに、第三楽章だけは、少し緩めていただきましたが、中休みの時間までにメンコン全楽章を弾き終えてしまいました。

後半は、もう一度、第一楽章を、今回もソロ付きでさらいました。相変わらず楽譜と首っ引きで目を血走らせながらの演奏でしたが、一回目よりは、少しだけ弾けるようになりました。本番で披露予定の西谷先生編曲によるスペシャル版カデンツァもひと足早く聴かせていただきました。どんなカデンツァか?それは本番でのお楽しみです!!

タジタジのメンコン初回でしたが、マエストロからは

「皆さん、素晴らしいです。今日はお試しのつもりでしたが、正直言って、初回からこんなに弾けるとは思っていませんでした。」

と、お褒めの言葉をいただきました。

「これなら安心してあとの三曲に集中できますね。」

と、しっかり手綱を締めることも忘れないマエストロでした。

打ち合わせするマエストロ達

「いや〜、今日は楽しかったですね〜」といたく満足げなマエストロを見て

「『特別に』とか言って、結局、先生がソロ弾きたかったんじゃない?」と心の中で思った団員もいたとかいなかったとか…

でも、2ndヴァイオリンのトップを弾いていた安藤先生がおっしゃいました。

「私もとても楽しかったです。ソロは何度も弾いたことがあるけれど、オーケストラの部分を弾いたのは初めてだったので、新しい発見がありました。」

なるほど。長〜いスラーとか単調な刻みとか、突然出現してすぐ消えるオブリガートとかばっかりでイマイチ面白みに欠けるな、と思っていたオケ譜ですが、自分が弾いている旋律を原曲ではどの楽器が担当しているのかわかったら面白くなってくるかもしれませんね。安藤先生の言葉をヒントに、少し余裕がでてきたらスコアと見比べて調べてみようと思った筆者でした。

by A.E.<Vn>