2月8日の練習会〜お帰りなさい、マエストロ〜

  • 2020年2月11日
  • 2020年2月11日
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2月8日。暖冬とは言え外はさすがに冷え込みが厳しく、石神井池も寒さに凍えていますが、ここふるさと文化館は今日も熱気にあふれています。マエストロは、先月半ばから2週間にわたって渡米されていたため、前回の分奏練習はお休みでした。今日は約1か月ぶりの顔合わせです。厳冬のシカゴから常夏のハワイまで「気温差40度」を股にかけたマエストロのアメリカ旅行は、演奏会あり、マスタークラスあり、今後の打ち合わせありと盛りだくさんで実りあるものだったようです。マエストロのブログで、ご活躍ぶりをぜひお読みください。

「若干、時差ボケ気味」と言いながらも、今日もマエストロは張り切っています。第7シーズンの初舞台、3月28日の『ふるさと文化館10周年イベント』まで、練習会は数回しかありません。『トリプティーク』だけは、それまでに何としても完成させなければなりません。着席して全体を眺めわたしてみると、今日は講師の先生方が全員欠席です。ということは、各パートともに、ここまでの真の完成度が試されるということです!

3月の本番と聞いて、団員の間にも危機感が漂い始めており、ヴァイオリンパートの一部では、練習会前の時間を利用して真剣に自主練を開始しました。筆者も今日は、自主練でたっぷり予習してから練習会に臨みました。

今日のマエストロは、なかなか細かく、かつ厳しいです。

「第一楽章は、きれいな音はいりません。もっとカッ、カッ、カッッ!と力強い音を!」

と、ヴァイオリン片手に模範演奏を交えながらの熱血指導です。各パート、マエストロが納得できる音が出るまで何度も繰り返し練習するうちに、やや暖房過剰気味だった練習室内はオーバーヒートしてきて、休憩時間は水分補給で一息入れる団員の姿があちこちに見られました。

がんばった後の休憩時間には、嬉しいおやつの差し入れもありました。

マエストロからはハワイ土産のチョコレート、団員からはシンガポールで今評判の『ソルテッドエッグフィッシュスキン』…

その名のとおり、お土産もインターナショナルな石オケです。

さて、水分補給と栄養補給をたっぷり済ませたところで練習再開です。

練習後半も『トリプティーク』の続きです。第二楽章は、しっとりと落ち着いた曲に聞こえますが、実は演奏者にとっては主旋律を担ったり、多彩なオブリガートを奏でたりとめまぐるしい変化を要求される楽章です。そのめまぐるしさを如何に見せずに、夜の静寂を表現できるかがポイントです。他のパートの音をよく聴いて、自分のパートが全体の中で受け持つ役割を理解することが大切、と頭ではわかっていても、まだまだ自分の楽譜を追うことに必死な筆者であります。

続いて第三楽章のポイントは、とにかくあの独特なリズム感を身体にたたきこむこと。そのためには回数をこなすしかないようです。リズム感とともに筆者が個人的にポイントと感じているのが、弓使いです。如何にフレーズごとに最も適切な位置に弓を持っていけるか、なのですが、これがなかなか難しい。しかも、ところどころにピッチカートが挟まったり、弓を反転させて木の部分で弦をたたくコル・レーニョという技が出てきたりして眩惑されます。今日の自主練でちゃんと頭に叩き込んだはずでしたが、練習会では、やっぱりあたふたしてしまいました。

まだまだ発展途上の『トリプティーク』ですが、今日の集中練習のおかげで、かなり全体像がつかめてきて、練習のポイントもわかってきたように感じます。そして練習すればするほど、楽しくなってくる曲であることもわかりました。

「弾いて楽しい」は名演奏への第一歩(by 筆者)

それでは皆様、明日もがんばりましょう!!

by A.E.<Vn>