第6回定期演奏会〜満員御礼〜

6月2日。石オケ第6シーズン集大成の日がやってきました。

今シーズンの舞台はこちら!

ついにやってまいりました。地元・練馬の練馬文化センター大ホール。第2回の定演を同じ会場の小ホールで開催した石オケでしたが、大ホールは初めて。しかも、これまでの清瀬けやきホールと比較しても、グッと大規模なホールで、団員一同、いつも以上にチラシの配布に精を出したものの集客状況を心配しておりましたが、蓋を開けてみてビックリ!1階席がほとんど満員となる大盛況でした。お客様の中には、地元の駅や郵便局に貼られたポスターを見てこられた方や、散歩のついでにちょっと立ち寄った方なども相当数おられたようなので、これまで石オケを知らなかった地元の皆様への、大きなアピールの機会となったのではないかと思います。

そして、肝心の演奏の方ですが、こちらも地元凱旋公演にふさわしい上々の出来栄えだったのではないかと自負しています。

筆者が今回の定期演奏会を通じて感じたのは「余裕の空気」でした。

などというと、団員からも、マエストロはじめ講師の先生方からも、お客様たちからも、一斉に

「え〜〜〜ッ??」

とブーイングが聞こえてきそうですが、リハーサル中も、楽屋でも、本番直前の舞台袖でも、確かに団員たちは自然体でリラックスしているように見えました。

今回の演奏曲のうち『ホルベルク組曲』は第1回の定演、『5弦ヴィオラのための協奏曲』とチャイコフスキーの『弦楽セレナーデ』は第3回の定演に続いての再演でした。もちろん初演当時はまだ入団していなかった団員もいれば、初演時とはパート替えになった団員もいるのですが、団としての経験が自然に伝播して、余裕の風を呼び込んでいたような気がします。

一曲ずつ振り返ります。

『ホルベルク組曲』。第一楽章は最高の集中力で入りました。楽章が終わったところで、客席から拍手が湧きました。途中、ややばらついたところもありましたが、マエストロこだわりの「間」もばっちり決まりました。最終楽章は、安藤先生と手塚先生の素晴らしいソロで締めていただき、上々の滑り出しでした。

『5弦ヴィオラのための協奏曲』。前日の練習を上回る高速で始まりましたが、みんなしっかりついていくことができました。楽譜を追うことで精一杯だった前回と違って、ハケン先生との掛け合いや楽器を持ち上げるパフォーマンスを楽しむことができました。筆者の頭の中には、トムとジェリーが追いかけっこするアニメ動画や、荒野のカウボーイや酒場のガンマンが活躍する西部劇など「古き良き時代」のアメリカ映画のシーンが次々浮かんできて、演奏しながら改めてこの曲の楽しさを知った気がしました。

この後には、ハケン先生からアンコールのプレゼントがあって、団員もしばし観客となって聴き惚れました。

追加情報:ハケン先生のアンコール曲は、バッハ作曲『無伴奏チェロ組曲ニ長調BWV1012』より「ジーグ」

後半の『4分33秒』は、ソロ担当のハケン先生の名パフォーマンスのおかげで救われました。団員たちも「演奏者」になり切る…まではいかないものの、「演奏者」らしくふるまうことはできたようで、最初の練習より4分33秒がずいぶん短く感じられました。

そして、もちろんアマチュア楽団の『4分33秒』を形あるものにしてくださったのは、マエストロによる「音楽の歴史」のMCと、実演担当の講師の先生方の美しい音色だったことを忘れてはいけません。

そしてメイン曲の『弦楽セレナーデ』。もちろん完璧ではありません。勢いあまって危なかったところもありました。しかし、これまでで一番集中し、一番魂のこもった演奏だったことは間違いありません。団員とマエストロの心が確かに通い合ったと感じられた演奏でした。今回、初めて、全パートトップを団員が務め、講師の先生方は後方支援に回りましたが、先生方の姿が見えない中で弾き切ったことは自信にしてよいのではないかと思います。

最後アンコール曲の『アダージオ』。今回唯一の「音のある」新曲で、団員が一番緊張していた曲でした。最後の追い込み集中練習の甲斐あって、これまででは一番よい演奏ができたと思います。しかし、まだまだこの曲の深さが咀嚼しきれていないのは事実です。次回、再演の予定もあるようなので、リベンジしましょう。

さて、今回は、演奏会を終えた団員たちの声を集めてみました。

まずは、反省の弁です。

毎回終わったとたんに「あー、もっと練習して上手に弾きたかったなー」と後悔している私です。今度こそ頑張りたい!

直近2,3回であまり触れていない弦セレが、互いに様子をうかがいながらの演奏になってしまい、思い切りの良さが足りなかった。

石オケの実力が毎年上がっていると思います。自分も落ちこぼれないように頑張らなくては…

もっともっと、一緒に数えて、一緒に音を出す感覚を共有できるようになりたい。

練習でも打ち上げでも、いつも笑いの絶えない石オケの面々ですが、根はマジメ人間が揃っています。そして、上達することに貪欲なのです。反省こそ前進の糧!今のこの気持ちを大切にしましょう。

続いて、楽しかったこと、嬉しかったこと。

 ステージに上がったとたん、お客さんのあまりの多さに感動しました。練習が報われた気持ちです。

 暖かい拍手、アンコールにウルウルしてきました。あー、石オケに入団してよかったなあーと改めて思いました。

 当日の朝、石オケ創立2年目の演奏会が練馬文化センターの小ホールだったことを思い出しました。当時は小ホールの舞台でさえ広く感じられるほどの人数しかいなかったのに、4年後は大ホールの舞台に乗っても見劣りしない大所帯、感慨深いものがあります。

 楽器で歌い過ぎた?ようで、翌日までのどが嗄れました。こんなことは初めてです、やり切ったんでしょうね…

のどが嗄れるまで楽器を弾いたんですね。スゴイですね。

それから、こんな感動もありました。

 プレコンサートの機会をいただいたことに感謝です。アンケートにもお褒めの言葉を書いてくださった方がいて嬉しかったです。

プレコンサート、おしゃれな感じでステキでした。今後も続けていきたいですね。

ハケン先生への感謝の言葉もありました。

 ルドルフ・ハケン先生と一緒にコンチェルトを弾けたことが素晴らしい体験でした。さらに4分33秒は、演者にとっても刺激的な経験でした。ハケン先生には、またぜひ来日してほしいです!

 ハケン先生のコンチェルトは、ホールで弾くと客席との一体感を味わえて、中毒性があるなと改めて思いました。

どうやら「ハケン中毒」にかかった団員もいたようです…

それからこんな情報も。

 一番印象に残った出来事は、ハケン先生の5弦ヴィオラのヘッド〈渦巻き〉と西谷先生のヘッド〈頭〉が「ごっつんこ」したことです。あんなに広々していたはずの舞台でこんなミラクルが起きるなんて!あの出来事で5弦ヴィオラの魂が西谷先生に乗り移り、アメリカンでJAZZYなノリノリの名演奏に繋がったと確信しております。

へえ〜、そんなことがあったんですね。気づきませんでした。これからは、ルーティンとして、出陣前に団員全員で、楽器をマエストロの頭にごっつんこさせることにしましょうか(笑)

 今回、男性のドレスコードがネクタイ自由になったので、赤系の蝶メクタイで出演させていただきました。気づいていただけましたか?いかがでしたか?

はい、もちろん気づいてましたよ。とってもお似合いでステキに目立ってました。女性だけでなく、男性団員も非日常のおめかしを楽しんでいたようです。

次回の演奏会からは、男性団員のファッションにも注目してくださいね。

演奏以外の時間にもこんな楽しみがあったようです。

 普段の練習では皆さんとお話しする時間がなかったので、ゆっくり楽屋でお話しができて楽しかったです。

確かに、さすがは大ホール。ゆったりした楽屋でとてもくつろげました。

リラックスした演奏も、こんな時間があったればこそかもしれませんね。

そして…

 演奏会を重ねるにつれて毎回、楽しさが倍増。今回、過去最高に楽しかった。そして、過去最高に疲れた!

「過去最高に疲れた」最大の理由は、もちろんこちら!

言わずと知れた、終演後の大打ち上げ会です。

 石オケの練習は楽しい。演奏会はもっと楽しい!そして打ち上げはもっともっと楽しい!!!

晴れ晴れとした団員たちの表情をご覧ください。

最後になりましたが、第6回定期演奏会開催にあたり、お世話になりましたすべての皆様に感謝いたします。いつも笑顔とガッツで団員を引っ張っていってくださるマエストロ・西谷先生、団員たちの「仲間」として的確なコメントをくださる講師の先生方、細やかな気遣いで円滑な団運営に努めてくださる事務局の皆様、様々な形で石オケの活動と本日の演奏会にご協力くださった関係者の皆様方、ありがとうございました。

来る第7シーズンには、ついにあの大物ヴァイオリニストと石オケの共演が実現しそうです。団員の声の中から、来シーズンに向けた石オケの決意を紹介して、今シーズンの団員ブログを締めたいと思います。

 弾いている人間が楽しんでいれば、きっと観客の皆さんにも伝わると信じています。楽しんでいる音がキラキラとホールの天井に昇っていくような、そんなオーケストラになれたらいいな、と思います。

edited  by A.E.<Vn>